強度評価

引張試験、圧縮試験、曲げ試験、せん断試験

引張試験、圧縮試験、曲げ試験、せん断試験 概要

鉄鋼、非鉄金属、ゴム、そのほかの各種材料・製品について、JIS規格に準拠した機械的特性試験を行います。また、実機構造体のモデル、環境を模擬した機械試験に対応し、製品の信頼性評価に貢献します。

 ・引張試験:JIS Z 2241、2280、3121、G 0567、K 7161
 ・曲げ試験:JIS Z 2248、3122
 ・せん断試験:JIS Z 3136、Kb850
 
尚、このページでは、燃料電池(固体高分子型燃料電池PEFC)電解質膜(PEM膜)として利用されているナフィオンTM膜の高温高湿度下における引張試験から応力-ひずみ線図(S-S曲線)を求め、評価した事例も紹介しています。
 

 
 

引張試験、圧縮試験、曲げ試験、せん断試験 特長

実機構造体の環境に合わせた機械試験に対応

電気炉や恒温増を併用した機械試験に対応。実機構造体の環境に合わせた機械試験に対応します。 製品のモデル試験を提案し、実機を模擬した機械特性試験を提案します。

各種計測を併用した疲労に対応

ひずみや変位量などの計測を併用した機械試験に対応します。実機構造体の模擬試験においては、局所的なひずみ分布や変位量を計測します。

  • 曲げによる疲労特性評価事例

  • 引張試験による応力-ひずみ計測事例

適用分野
  • 金属材料
  • 非鉄金属
  • 実機構造モデル
  • 引張試験:JIS Z 2241、2280、3121、G 0567、K 7161
  • 曲げ試験:JIS Z 2248、3122
  • せん断試験JIS Z 3136、Kb850
主な装置・仕様
  • 万能試験機(100kN)
  • 電気炉(R. T. 〜800℃)
  • 恒温槽(-50〜350℃)

特殊試験装置の紹介

以下掲載される特殊装置を使用した試験は、日本カタン株式会社と株式会社クリアライズとの連携サービスとなります。

4000kN横型引張試験機


性能・仕様
型式      HTH–4000kNI型
製造メーカ   株式会社 島津製作所
最大荷重    4000kN
試験スペース  長さ8000mm、幅3500mm、高さ2100㎜
試験ストローク 1000㎜
精度      指示値±1%以内
主な用途・特徴 一般構造物・架線金具・ボルト類などの引張試験

300kN縦型引張試験機


性能・仕様
型式      UH-F300kNI型
製造メーカ   株式会社 島津製作所
最大荷重    300kN
試験スペース  引張試験:高さ800mm、幅500mm
         圧縮試験:高さ720mm、幅500mm
試験ストローク 200㎜
精度      指示値±1%以内
主な用途・特徴 引張・圧縮試験、曲げ試験

500kN 横型引張試験機


性能・仕様
型式      UEH-50型
製造メーカ   株式会社 島津製作所
最大荷重    500kN
試験スペース  長さ3000mm、幅800mm、高さ1250 mm
試験ストローク 500㎜
精度      指示値±1%以内
主な用途・特徴 引張試験

【事例】ナフィオン®膜の引張試験(高温・高湿度下)

 燃料電池(固体高分子型燃料電池PEFC)の電解質膜(PEM膜)として利用されているナフィオンTM膜の高温高湿度下における引張試験から応力-ひずみ線図(S-S曲線)を求め評価した事例をご紹介いたします。
 クリアライズではナフィオンTM膜のような薄膜に対しても引張試験が可能です。
 材料の強度評価をご検討の際はお気軽にご相談下さい。
  ナフィオン膜の引張試験  
・打ち抜き機でミクロン厚の材料を、ダンベル形試験片に加工が可能
・恒温恒湿槽を併用し、燃料電池内を模擬した温湿度環境で引張試験が可能
・非接触式ビデオ伸び計を用いて試験片の標点間のひずみ計測が可能
・恒温恒湿槽の制御範囲
  温度 : 5 ~ 250℃
  湿度 : 40 ~ 95%RH

用語

  【引張強さ】
材料が破壊するまでの最大応力

  【引張応力】
面の応力を表面力あるいは合応力と呼ぶことがあり、表面力のうち面に垂直な成分を垂直応力といい、垂直応力が面を境として互いに引っ張り合う作用をしているときこれを引張応力と称する

  【引張破壊応力】
ダンベル状に成形した試験片に引張荷重を加えて、試験片が破断したときの最大荷重を断面積で割った値を引張破壊応力と呼ぶ

  【ひずみ】
物体を引っ張ると、引っ張った方向に伸びる。この伸びた量を、変形量といい、元の長さに対する変形量の割合を「ひずみ」という。

  【降伏点】
材料が弾性的な変形から塑性的な変形へ移行する際の応力の値。この点を超えると材料は元の形状に戻らない永久的な変形を起こす。降伏点を持たない材料もある

  【伸び(延性)】
材料が破断するまでの長さの増加の割合。材料の延性を評価する重要なパラメータ

  【絞り(断面収縮率) 】
材料が破断するまでに、断面がどれだけ減少するかを示す指標
材料が力を受け、破断する前にどれだけ伸びて形を変える能力があるか

  【ヤング率(縦弾性係数)】
材料の弾性的性質を示す値で、応力とひずみの比率から算出。数値が大きいほど剛性が高い

  【ポアソン比】
材料が軸方向に伸びる時に、横方向にどの程度収縮するかを示す比率
材料の体積変化の性質を理解するのに役立つ