非破壊測定

X線残留応力測定

X線残留応力測定 概要

金属・セラミックス・薄膜材料等の残留応力解析は、品質保全や製品開発に役立ちます。
当社では可搬型小型X線応力測定装置(μ‐X360)・微小領域X線回折装置(リガク製:SmartLab)・高分解能X線回折装置(リガク製:SuperLab)等を用いて、多様な測定法(並傾法、側傾法、侵入深さ制御法、配向方位法、2D 法等)で対応します。

X線残留応力測定 特長

現地測定が可能

可搬型小型X線応力測定装置(μ‐X360)は現地まで移動させることが可能であり、専門スタッフが現地で残留応力測定を実施いたします。

 

並傾法、側傾法、侵入深さ制御法、配向方位法、2D 法等による測定が可能

微小領域X線回折装置(リガク製:SmartLab)による測定では、50~500μmΦのビーム径にて局所領域の測定が可能です。また、高分解能X線回折装置(リガク製:SuperLab)による測定では、X線の侵入深さ制御した測定や、単結晶や強配向材料に適した配向方位法による測定も可能です。

  • 可搬型X線応力測定装置(MSF-3M)

    可搬型X線応力測定装置

  • 微小領域X線回折装置(リガク製:SmartLab)

    微小領域X線回折装置(リガク製:SmartLab)

X線残留応力測定 詳細

X線回折残留応力測定


1.概要

疲労・応力腐食割れ・変形等の予防や損傷原因究明などで幅広く利用出来る非破壊的手法

応力の発生により材料の結晶格子面間隔 (d)が変化します。そこにX線を照射しますと、回折角θで回折現象※が生じます。
この回折角θは応力の無い状態の回折角θ0からずれが生じてます。この変化を計測し、材料固有の特性値から応力を算出するものです

※:ブラッグの法則λ=2d sin θ エックス線回折の原理

2.特長

  • 材料・構造物表面の残留応力を非破壊で測定できます。(金属・アルミ・セラミックス等の測定が可能)
  • 表面から内部までの分布測定が可能です。(破壊法:電解研磨により表層を逐次電解研磨除去しながら測定)


3.主な用途

  • 加工応力やピーニング等の深さ分布測定
  • 熱処理など残留応力改善の効果確認
  • 疲労・応力腐食割れ等の破損原因調査測定

測定事例 ピーニングと熱処理効果の確認

4. 計測状況一例

汎用型X線残留応力測定装置

ほーたぷるX線残留応力測定装置

図3 溶接部の残留応力測定例